銀幕の少女達 劇場版魔法少女まどか☆マギカ - ケタ

昨年4月にTV放送が終わってから約1年半。劇場版『魔法少女まどか☆マギカ』が前編後編に分かれて公開となった。内容としてはTVシリーズの総集編なので、何度も何度もBDで見たものを再び見ることになった人も多かったことだろう。だが、そういうコアな人間にとっては細かな違いを非常によく楽しめ、一方で初見者にも入りやすい構成となっていた。
何がすばらしかったかと問われれば、各声優陣の演技が一番だ。今回は新規カット追加や修正が入っただけでなく、声も一部を除いて新規収録されている。各所インタビューによれば、「劇場盛りで!」ということで感情をより一層込めての演技を意識したようだ。
前号『girl! vol.2』掲載の拙論をご覧いただければわかるように、私は佐倉杏子にゾッコン♡ラブである。盲目だ。そういう意味で杏子にばかり注意を払いながら見てしまった点は否めないのだが、劇場版になって最も演技に変化があったのは野中藍演じる杏子だったと思う。TV版の登場シーンは、まるでさやかには興味が無いような、感情を出してはいるものの抑揚を抑えたトーンで戦闘中会話をしていた。それが、ソウルジェムに魂を分離させられた事実を知って以降やわらかなものへと変わっていた。しかし、劇場版では初めからかなり感情の振れ幅を大きく出しているし、何よりそのせいか声が非常に「あまい」のだ。TV版でさえ「さやかの事となるとそんな優しい声出すようになって……!」と悶えていたのに、そのレベルを軽く飛び越えてデレデレと言ってもいいくらいで、私の頬はゆるゆるになってしまった。